・日本に住民票がないって事は保険はどうするの?
・移住中に病気にかかったら保険料は全額負担しないといけないんじゃないの?
そんな疑問をお持ちの方に解説していきます。
結論から言うと保険には入らなくても大丈夫です。
◆パーマネントトラベラーに保険加入は必要?

そもそも保険って・・
保険は人間の「損失回避性」という心理をうまく使った商品で、不安や恐怖を解消しようとする意欲を駆り立てる売り方をしているものです。
例えば例を見てみましょう。
あなたはAとBどちらか選ばなければならないとしたら、どちらを選択しますか?
B.コイントスをせずに確実に1万円もらえる
この時、多くの人はBを選択します。
では次の場合はどうでしょう?
D.コイントスを、してもしなくても1万円支払う
この条件下ではCを選ぶ人が多くなります。「裏が出たら払わなくてもいい」と言う期待が大きくなるため損失が大きい方を選択してしまうのです。
「買ったら当たるかもしれない」と思う、宝くじを買う心理に近いと言えますね。
人は利益を目の前にすると、利益が手に入らないというリスク回避を優先します(上記でいうBを選択する)。
一方で、損失が目の前にあると、損失そのものを回避しようとする傾向がある(Cを選択する)ことをプロスペクト理論と呼んでいます。
「最後の一個」「〇〇限り」と売られた商品を、冷静になってから考えるといらなかったな、というものまで購入してしまったことはありませんか?
これも人間の損失回避性を利用した販売方法なわけです。
ここで考えるべきなのは、果たしてあなたが加入、または加入しようとしている保険がどのくらいのリスクを回避でき、補償をしてくれるかです。
料金が高い保険ほど補償は手厚いかもしれませんが、保険会社もボランティアではないので利益が出る仕組みになっています。
人間は損失が目の前にある時は、損失を避けようとする傾向があるということは頭の片隅に入れておくといいでしょう。
保険料、どのくらいかかっているかご存知ですか?
個人の生命保険の加入率は9割近く、月々の保険料の平均は以下のようになっています。
- 29歳以下……2万円
- 30代……2.5万円
- 40代……3.6万円
- 50代……4.1万円
- 60……3.2万円
病気のリスクの高まる50代は20代と比べ 2倍 の保険料を支払わなければならないわけですね。
現在25歳の場合、55歳までに支払う保険料は
2.0 × 12 × 5 +
2.5 × 12 × 10 +
3.6 × 12 × 10 = 852万円になります。
この間に病院で使う費用は果たしていくらくらいでしょうか・・?
どうしても保険をかけたいのであれば、月数千円から入れる掛け捨ての保険がいいと思います。
◆パーマネントトラベラーが保険に加入する以外にできることは?

パーマネントトラベラーは次の2つのことを行えば保険に加入する必要はありません。
- 予防にお金と時間をかける
- 海外旅行補償のクレジットカードを持つ
1つずつ見ていきましょう。
予防にお金と時間をかける
万が一に備えて保険に入ると考えるのであれば、リスクを考えるより、どうしたら予防ができるかを考え、実行する方がいいです。
例えば現代の健康を脅かしている生活習慣病は、ここ20年ほどで言われるようになった病気です。
参考:生活習慣病
添加物を多様に使用した加工食品の増加や、レトルト、パウチの惣菜といった食生活はミネラル不足を促進したり、アレルギーを引き起こす原因として考えられます。
外食ばかりでなく週末は料理を心がける、運動を習慣にするなどして心身の健康バランスを保つ努力をしましょう。
ただ、遺伝的な病気は予防が難しく、ある程度の金額を負担しなければなりませんが、定期的に検診を受けることで早期発見に務めることができます。
個人で受ける一般的な健康診断は保険適応外なので年間の負担額は全額負担でも3〜5万円ほどです。また、年齢によって受けられる検診が異なりますので確認しておきましょう。
参考:全国健康保険協会
海外旅行補償付きのクレジットカードを持つ
自動付帯型のものであれば、クレジットカードを所有しているだけで、追加料金をかけることなく補償を受けることができます。
個人的におすすめするカードは以下の4つです。
<無料>


無料カードでも基本的な補償はついているので、複数枚合わせて持っておくのもおすすめです。
また、エポスカードは年100万ほど使用していると、ゴールドカードの無料インビテーションをもらえることもあり、補償額も上がるので持っていてもいい一枚だと思います。
<有料>
年会費:35,000円+税
年会費:29,000円+税
年会費が高いだけあり、補償は文句なしだと思います。個人的にはパーマネントトラベラーは飛行機に乗る機会も多いはずなので、有料カードを持つのであれば、マイルも貯められるエキスプレススカイがおすすめです。
参考:アメックス比較サイト
クレジットカードに付帯している、海外旅行傷害保険が適用になる期間は、長くて出国から3ヶ月(90日)までの場合が多いので事前に確認しておきましょう。
◎それでも心配ならこんなものも
とは言ってもがん家系だったり、持病があったり、もともと体が強くない方もいらっしゃいますよね。
そんな心配をお持ちの方は、特定の保険に入ってリスクを回避するという選択をしてもいいかもしれません。
英語のサイトになりますが、今ではパーマネントトラベラー用の保険もあります。
他にはない歯科健診などもオプションもあり、いる国や地域から加入したいプランを選択できますよ。
参照:integraglobal
- この記事を読んで保険は必ずしも必要ではないと思えた方もいらっしゃるのではないでしょうか
- ぜひ万が一のために保険をかけるのか、こまめにリスク回避をするかを考える判断材料にしてください